求道の旅 2

俺は20歳、ただ、俺は心も身体も強い男になりたかった。そのための、修行の旅だ。どんな道でも走り抜けてやる。マシンはホンダのCB250RSZ軽量、高出力の単気筒エンジン。四国を走っていた。谷あいの大歩危小歩危も抜けて、もうすぐ、九州に渡るフェリー乗り場の近くに。夕方になった。近くの駐車場で、寝ようと決めて、明日は九州に。食事をし、酒を買い、止めたバイクの横で、ダブルの革ジャン(あ!売る前の!)を着たままアスファルトの上で寝ようと、酒を煽っていた。春なのに、寒いなあ、アスファルトに横たえると、更に冷たい。どうしよう?どうしようもないわな!このまま、呑んで寝るか、眠れんかったら、起きたまま、朝を待つか。いつしか、俺はアスファルトを枕に眠り朝が来た。革ジャンは露で濡れて、寒い、冷たい。走らないと!走ってフェリー乗り場に着いた。乗船。まぁ、生きてたけど、ウェアは考えんとな!革ジャンが万能ではないわな?修行するには、装備も大事!と思い知らされた一夜であった。