精神医学シリーズ 6

統合失調症です。
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スライドの一番上に挙げています。何故なら、精神科病院で入院中の方の多くが、この疾患で、働く医師を始め、医療スタッフは、この疾患に関わっています。統合失調症の右に、記しているのは、以下のことです。頻度、百人に一人が発症する。それも、人生の特に大事な時期、思春期、青年期。十代後半から、二十代。治療に繋がらず、放置される事が多い、その理由は、後述します。で、治療には、薬物療法だけでなく、多面的で長期的な関わりが、必要です。にも、関わらず、社会的、認知度は低い。私は、大学から、出向して、県職員になるに辺り、この県の教育者全てに認知させる!と思っていましたが、まるで失敗しました、それだけ、健常者には想像しにくい症状があるからです。
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以前にも出しましたが、ストレスでなるわけではありません。しかし、ストレスは病気を悪くさせる要素にはなります。
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症状は上の様に大まかに二分できます。幻覚、妄想といった健常者からみると?な症状です。これに、異常な興奮等が伴います。家族、周囲は困ります。で、医療機関に繋がります。これらは、薬物療法が効果があります。しかし、全く無治療でも、目立たなくなることもあります。後に残るのは、下の陰性症状、周りはあまり、困りません。厄介なのは、これらは、薬物療法があまり、効果を期待できないこと、あまり、困らないから放置され続けて、数十年もあり得ることです。できることなら、症状がでたら、即治療開始が、大事です。なぜなら、例えば、陰性症状のために、家に引きこもって10年、如何に優秀な精神科医であっても、失くした空白の社会生活とそのためのの知恵は直ぐに提供できないからですね。  とここまで、書いて、眠くなりました。少し休んで、残りの説明します。起きました、続けます。
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上は、精神症状の専門用語版です。まあ、大事なところは、自発性欠乏、無為自閉、陰性症状です。意欲がなくなり、一日中何もしなくなります。それと幻覚、特に会話性の幻聴、誰かと会話する形式が多いです。
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次に、上のスライド、話しに脈略がなくなる、支離滅裂。考えたり行動するに当たり、自分の意志ではなく、誰かに考えさせられる、行動させられる(操り人形になった様な感じ)作為思考、行動です。思考奪取、考えを抜き取られる感じです。考想伝播(でんぱ)自分の考えが放送されている様に、人に知られている。まぁ、専門用語では、伝播ですが電波に近いです。映画「サトラレ」はこれに近い状態を描いているなと思っています。妄想、被害妄想、特に注察妄想、見張られているという確信。天井にカメラがあって監視されている、みたいなのが多いです。右下は、色んな精神症状を示せる絵画ですが、著作権にも、触れますので、何れ別に説明します。
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色んな精神症状が重なり、上の症状は聞いて分かる症状では無く、見て分かる症状です。意欲がなくなり過ぎて、お風呂に何ヶ月も入らないとか。私の発見は、歯磨きをしなくなることです。昔の精神科病院では、歯科学的指導は、あまりしなかった。ですから、長く入院している方は、虫歯だらけ、或いは、歯が無い方が多かったです。ですから、初診時には、そこ尋ねます。まぁ、入室時点で、病態は把握できます、臭気とか、五感を使って診察が始まります。
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上は、精神症状そのものではなく、症状の結果出てくる生活のしづらさです。生活障害です。下は、当事者への講演会用に私が解りやすい言葉に換えたものです。講演後、先生、僕達、あのスライドの困りごと、確かにあります!でした。本日は、ここまで、明日に続きます。