淡い想い出の名残り 24

父とは、晩年近くまで、あまり、いい関係ではありませんでした。さすがに、病院のベッドで動けなくなり、002と見舞いに行く程の活力低下時期には、関係の良し悪しでもなくなりました。そして、逝きました。最期の荼毘にふすドアが閉まる時には、合掌し、涙が溢れて止まりませんでした。一連の儀式を終え、暫く経ち、ふと、思い当たりました。お父さん生きている。僕の中に。勿論、遺伝子的には、身体的には半分、でも、それだけじゃない、高潔な精神も、狡猾な精神も、僕の中にはある。これは、父のくれたものというより、父そのもの。だから、僕は父の死では怯むまい!この(割と少し人並み外れた)身体、心、知能、私にくれたことも感謝している、ありがとう、お父さん!僕は自分の生を、精一杯生きてゆく! (故に、程なく博士号もとりました。)まぁ、この気持ちは未だに変わりませんが、後の半分は母親に対しても同じですね。生きていますが。