或夜、今で言えば海洋巡視艇が

来ました。浜辺で休んでいた平治は、あわてて、逃げました。その時、かぶっていた笠を忘れていました、その笠には平治と書かれていました。そこで足がつき、阿漕村の平治が御禁制のやがらをとっていることが分かりました。平治は番所に連れられ、まぁ、裁判を受けました。母のことを思い、御禁制であると知りながらも漁を何度も続けた、平治に役人は心揺さぶられた様です。しかし、己れの役目は役目、平治を裁き、むしろに巻いてくくり、伊勢湾に沈めたそうです。この話は江戸時代以前、能等でも記されているようです。阿漕の平治。