精神医学:日々の発見 1

月に1回受診される、七十代、女性。旦那さんが、何時も一緒。で、何故に私がこの人を外来診察?先生に診察してもらって、入院しましたよ、入院後は、他の若い先生に診てもらって退院しましたよ。やっぱり先生が、えーわ!・・・全然記憶にない!電子カルテを遡っても無い。認知度のテストの結果も無い。とりあえず、毎月、それなりに診察と投薬は続けていましたが。ある時、?SAKI先生と言って入ってくる、どうでしたか?この一月?どーって何も無いのが、普通ですわ、先生に会いに、来ただけですよ。何も無いのに診察室に?そーです、先生と話しに。別に私は別に話すことも無い。その話を聞きに来てるんですわ、は!は!あのう、私は漫才しに、此処に居るんと違います!診察ですよ!(笑)

えーっ?この人、私が認知症で入院させた?大体、一月経って私の名前を言える患者様は少ない。紙カルテを出して見て見ました、確かに、五年前に私が診察をし、嫉妬妄想、興奮、暴言等々周辺症状満載、夫も困り果てて、医療保護入院(非自発的入院の一種)を私が決定して、入院、退院。しかし、今のレベルは?入院時点では、認知症と判断出来るテスト結果。しかし、今は、私と漫才出来るレベル!旦那さんも笑っているし。今回の診察で私が認知度のテストをしました。完全に認知症レベルでは無かったです。えーっ!五年前より良くなってます!信じれない!嬉しい!来て良かったわ!先生のおかげやわ!(私は、特段何も。関西出身の方でしたので関西弁で話した事くらいかな?)御主人も喜んで居られました。学んだ事、この方は、地域との交流も少ない、只々、御主人との接触のみ、この御主人の優しい接し方、本人の御主人への強い想いが、過去には嫉妬妄想にも繋がったのかもしれない、推測にしか過ぎませんが、そんな事を勉強できました、いしを研けました。