忍風カムイ外伝の外伝 大阪城の巻

俺は何をしているんだ?自分でも分からない。郷愁?確かに俺は紀伊半島で産まれ育った。上中下人の身分の何れかではあるが、矢張り、この地を去るのは忍びがたい。梅の花達の美しいことよ、心洗われる、この小さな花々こそ、永遠に。ん!気配、根来衆か?この俺には気配は消せぬ、俺は殺生は好まぬ、木の葉隠れ、無理、変わり身の術したが、無理。平地だ、ならばやむを得まい、変移抜刀霞斬り。倒した、相手は数名。続いて、気配、この動きは、伊賀流!カムイよ、我らは、貴様を逃す事は絶対しない、抜け忍にはな!死あるのみ!儂らは、千地一族、一族の名誉にかけても、貴様を殺す。そうか、来い!俺は走った、万歩計はリミットオーバーだが、平地は変移抜刀霞斬り、杜に入った、忍法、猪綱落し!辛くも全て倒した。またしても手を血で染めてしまった。望まぬが、殺るしかない、獣道、それが俺の道。そろそろ半島は、出ねばならぬ。東海道に戻らねばならない、大阪城の梅はうるわしかった、桜は何処で見るか?何処でも良い、桜は桜だ。