淡い想い出の名残り 13

確か、002が一歳半の頃、勤務する病院の当直中、突然、002の母親(離婚前)から、電話が。002が急に痙攣を起こして、今、救急車を呼んで、大学病院に搬送中です。何時も冷静な女性。その後、いくら電話をしてもでない。連絡が、2時間くらいつきませんでした。熱性痙攣かも、てんかんかも、知的な影響も残るかも。そんなことは、どっちでもいい!生きてさえ居てくれれば!願っていました。連絡がとれ、諸検査に時間がかかり、連絡できなかったようでした。にしても、こいつ!とは思いました。で、転院し、継続的経過観察となりました。その後も、急に熱が出る度に痙攣が。熱性痙攣だろうと言うことで、座薬が処方されました。解熱剤のアンヒバでは無く、ダイアップ座薬でした。痙攣を緩和する薬で、大人でも、安定剤として服用する、ジアゼパムという薬です。安定剤の特徴として、不安は取るけど、時として、精神的抑制が取れる、脱抑制が起きる。乳幼児の002には、この脱抑制が顕著に出ていました。熱が出て、身体はしんどい筈なのに、ケラケラ笑って、手押し車の消防車を押さずに振り回して父ちゃん父ちゃん!見て!私は我が子が不憫で!知的な後遺症はどうでもいい、生きて、育ってくれたら、それしか、願いませんでした。結局、後遺症もなく、健康に育ち、割と賢く育って行きました。勝手なものですね。生きてるだけで、と思って居たのに、精神科医になって欲しいとか、立派な科学者になって欲しいとか!まず、元の気持ちに立ち返ることが、父親としての基本ですね。