臨床経験で、診たことはないです。

その理由として、日本には、多重人格性障害が少ないのは、役割理論というものが提唱されていました。うーん、そうかもね、と思っています。まずは、私は50代、男性ですから、自分の事を言う一人称に、私、わたくし、僕、俺、わし、お父さん、と自分の今置かれている立場によって自分の呼び方を変えます。最もあらたまった場では、わたくし、ですし、友達には俺です。二人称も同様です。皆様方、諸君、お前ら、あなた、君、あんた、われ、お前等々です。これが、日本語の特徴だそうです。英語ではI、ドイツ語ではIchしか私は、という単語がないですよね。

日本人は、自分の置かれている立場を読みとって、一人称、二人称(三人称も)を使い分けることができる、役割に応じて、自分をチェンジ出来るわけですね。だから、わざわざ、別の自分を作る必要はない。だから、日本には多重人格性障害が少ないとも云われています。

続く