おはようございます
二一不快な状況下でも穏やかでいられるか?
君に、こんな昔の話をしてみよう。
その昔、ヴェーデーヒカーという名のお金持ちの女性がいた。彼女には「温和で優しくて冷静な人」という良い評判があったという。
彼女は、カーリーという名のメイドさんを雇っていた。カーリーは、ふと、こんなことを思った。
「私のご主人様は優しいって評判だけれど、心の奥には怒りがあっても、表面には見せないだけなのか、心のどこにも怒りがない清らかな方なのか、どちらなのかしら。試してみましょう」
そこでカーリーは、わざと遅い時間に起きて、たいへん遅刻して出仕した。
すると「遅刻するとは、どういうことですか!」と、ヴェーデーヒカーは怒りをむき出しにしたので、「なんでもございません、ご主人様」とカーリーが答えたところ、「遅刻しておきながら、なんでもないなんて、生意気な」とさらに怒り、鉄棒でカーリーの頭を打ち据えた。カーリーの頭からは、血がダラダラと流れた。
この実験の結果、ヴェーデーヒカーは不快な状況や不快な言葉づかいに遭わず快適でいられるときだけ優しくしていられただけだと判明した。
君がもし、不快な状況下でも怒らずにすむならば、真に「温和で優しく冷静な人」と呼ばれるにふさわしい。
中部経典『鋸喩経』
二二真に強い智慧ある人
恋人や友人から「頼りにならない人ね」と罵られても、悪党から「バカヤロー」と殴られ羽交締めにされようとも、怒ることなく、恐れることなく、平常心を
保って穏やかに対応する。
それほどまでの忍耐力のある人こそ、
強力な軍隊なみの底力を持ち、智慧ある人と呼ぶにふさわしい
法句経399
二三 自分の中に潜む「それ」に勝つ
「怒らないこと」を武器にして、
自分の中に潜む「怒り」に勝つ。
「ポジティブな心」を武器にして、
自分の中に潜む「ネガティブな心」に勝つ。
「分け与えること」を武器にして、
自分の中に潜む「ケチ」に勝つ。
「事実のみを言うこと」を武器にして、
自分の中に潜む「嘘つき」に勝つ。
法句経22
23
二四 何が起こっても動揺しない練習
もしも君の敵が君をつかまえて、
のこぎりで君の手足を切断しようとするならば、
手にも足にも激痛が走ることだろう。
手からも足からも、身体的苦痛を送信する神経データが入力されてくるだろうけれども、怒りに駆られてネガティブな言葉を口にしないよう練習しよう。怒りを発生させず、いやな相手に対しても優しさと同情心によって接するよう練習しよう。
無限の敵意なき慈悲の念によって満たせるよう練習しよう」と。その相手を、慈悲の念によって満たしてさらに、すべての生きとし生ける者たちを、無限の敵意なき慈悲の念によって満たせるよう練習しようと。
中部経典『鋸喩経』
二五 心の安全運転者
あたかも、暴走する車に乗り込んでハン トルをり、うまくバランスを保つかのように、君が暴走する怒りの思いをコントロールして平常心を保てるならば、私は君を「心の安全運転者」と呼ぼう。もし君が、怒りの思いをコントロールしないなら、ハンドルをぼんやり握っているだけで、暴走する車に翻弄される未熟者となるだろう。
法句経222