Frau 1

夜更けに、目覚めた。私は、酒も飲まない、煙草も吸わない。隣には妻が小さな寝息をたてて、眠っている。私は内科医40歳、妻も内科医33歳。少し歳は離れているが、大学の卓球クラブの新歓コンパで知り合った。子どもは五人いる。一番上は、長男、もう直ぐ、10歳、子どもたちは隣の、寝室で眠っている皆、男の子。で、月の光が妻を映し出す。あー、綺麗な女性、そして可愛い! うん、え、ゴホン。私の職場は、大学から、出向させられている、高齢者専門の病院。妻もそこで、パートで働いている。院長先生は、私の先輩に当たる紳士。副院長?こいつが、まぁまぁできるけど、人をぱっと観察して、判断する、まぁ、少し意地悪な根性の精神科医。&喋りっぱなし、私はめんどくさくなって、隣の医局でコーヒーを飲むこともしばしば。彼はまた、冗談めかして先生みたいに、奥さんに、恥ずかしそうに、優しく話しかける旦那見た事ないわ、なかえーんやな!彼は関西人、もう一回、言いますと、できるけど、根性曲がり。かなわないなぁ?  まぁ、それはそれとして、私は、妻と子、それが、重たく感じて、一時、独居した、厳密に独居?まぁまぁ、それは飛ばして。帰って来た。良かった。妻と子たち、これが家族。何となく、考えながら、月明かりの元で眠りに、愛おしい妻の寝顔を見ながら。