淡い思い出の名残り 36

医大の合格発表の当日の朝が来た。どうせ不合格に決まってる。共通一次試験で、1000点満点中、760点!医学部はおろか、国公立大学で、この点数で入れるところを探すのは、至難の業。アホらし!この一年は何やったんや?発表見に行くだけ無駄や!それより、帰る準備したほうが、ましや!でも、動く気にもなれん。そこに、予備校の友人から、電話。さっきゃん、発表一緒に見に行こや!嫌や!落ちてるに決まってる!そんな事ないって!さっきゃんやったら、とーてるって!こいつ、俺の失敗を見て嬉しがったろと思ってるんやわ!嫌や、行けへん!そんな事言わんと行こや!仕方なしに、隣県まで、阪和線近鉄で見に行った。曇天の日だった。駅で降りて、傘を引きずりながら、友人と、発表場所、大学の事務所に向った。入った。曇天と合わさり、薄暗い場所だった。私は見もしなかった。すると、友人が、さっきゃん!あったで!お前の名前!合格や!な、俺のゆーたとーりやろ!確かに私の名前があった。信じられない事に。友人は、直ぐに大学事務所の公衆電話で、自宅に電話する。おかん!やっぱり、さっきゃん、合格や!私のところに来て、さっきゃん、おかんも喜んでおめでとうとゆーといて、やったで、おめでとう!こいつ、ホンマに俺がとーると思ってくれてたんや!

結果は、書き込み済みですよね。最低合格点1110点、私は1111点。二次試験での粘りと幸運があったからでしょう。普通は、医学部合格には850点から900点は必要な時代でした。多分、今でも、その位のセンター試験比率は必要な筈です。 まぁまぁ、今があるのは、その時があるからでしょうね まる