炎の鳥 外伝

私は翔び続けた。ゴルゴタの丘、上に貼り付けられるまでの、彼を、みた。ローマ帝国から、死刑を宣告され、自ら貼り付けされる十字架を背負って、荊棘の冠を被り、息も絶え絶えに丘に上がってゆく。痛々しい!彼の母親は、馬小屋で産み、慈愛を注いで育てた。貴方は神の子!そこが、誤りの原点だわ!と私は思う。神の子なんて無い。人の子。・・・の子。・・・教の教えに従い、創り上げた、物語。それを子は信じ、殉教する。手のひらには杭を打ち込まれ、両足にも。血は当然流れている。最期の晩餐の後。それが、21世紀迄は通じる、宗教となった。何と意味の無い、彼の人生だったか。復活?私はフェニックス、しかし、それは敢えてしない。自ら築いた道の終焉を迎えるしかない。私にも、恣意性は有る。正しいと、思う事を、なし。跳び続ける。人の世の哀しみも、分かりながらも、翔び続けるのが、私の存在意義、まぁまぁ地球人式にゆーなら、レーゾン・デートル!跳ぶ、星空に向かって。美しい、この大宇宙を!