第五夜

こんな夢をみた

朝焼けの写真を撮りたい、朝日も、朝焼けの雲の美しさも、と思い少年は、家の近くの土手で手枕で、寝転び、朝日を待っていた。太陽が出てきた、カメラを構え起き上がろうと・・・突然、彼は、21世紀後半の地球外生命体とのファーストコンタクトのパイロットに。窓から見えるのは、銀河系全体、美しい、しかし、我々のいる銀河系か、他の遠い銀河系かも定かではない。やはり、人間を越えた、神?  かそれに近い存在はある・・・のかなぁ、と無神論者を自認し、公言もしている科学者の彼は直感した・・・私は、間違っていたのかもしれない、神がいない?  それは、自分自身の傲り昂り、だったのかもしれない・・・

突然、ある、惑星の浜辺に佇む彼。そこに、亡くなったはずの彼の父親が、ゆっくりと砂浜、波打ち際を、歩んで来て、彼に言う、良く、頑張ってここまで来てくれたね。この、プロジェクトのパイロットになるには相当な苦労、熱意、努力がいったんだよね。私は、君を誇りに思う。で、見上げてご覧、このあまたの星々を、君もお父さんも、この、大きな宇宙の一部なんだよ。でも、本当に美しいなぁ、この宇宙は。君はこれからも、この、宇宙とむかいあって、ともに生きていくんだよ。君に見える私は、君に分かる形のインターフェースにしか過ぎないけど。では、時間が来た。元気でいるんだよ。最後にもう一度言わせておくれ、君は私の誇りだよ。

お父さん!

これは、夢。彼は私、ただのサラリーマンである自分のはず、夢の中の夢に違いない!