銀河鉄道の夕方 10 (最終話)

気付くと、僕は、川の近くの草原に横たえていた。夕方。目を瞬いていると、カンパネルレのお父さんが居る。ジョバンナ君!良かった!蘇生してくれたんだね。おじさん?僕はどうしてたの?祭りの夜にカンパネルレが、溺れた、それを助けてくれようとして、君も溺れた、私が蘇生を試してみたんだ。良かった!上手くいったみたいだね。で、カンパネルレは?おじさんが、泣きながら首を横に振る。でもね、君が生きていた事が、せめてもの救いだよ。おじさん?僕ね、カンパネルレと、遠い銀河の果てまで行ったよ。そうかい?お別れの夢だったのかな?うん、そうかもしれないね?では、ジョバンナ君、君をお家まで送るよ。ありがとうございます。おじさんが、手を引いて、家まで送ってくれた。おじさんの手は震えていて、涙が、留まらないように見えたけど。おじさん、ありがとうございました。僕はカンパネルレの星を見つけるまで、勉強して、天文学者のおじさんの弟子を、目指します!ありがとう!ジョバンナ君!期待しているよ!そう言って、おじさんは、帰って行った。うなだれたまま、夕映えの空の下。